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7月2日付の産経新聞に「都庁式スローライフ? 出世捨て課長自ら4段階降任」と題した記事で、50代課長が自らの希望で4段階下の主任にまで降格した人事について書かれておりました。
まずは記事全文↓
東京都庁には毎年約1000人の新入職員が入ってきます。うち、最高ポストの局長になれるのは同期の中で50人に1人という狭き門。難関の管理職試験に合格した人だけが“出世”できる構造になっています。
ですが、先日、将来を嘱望されていた50代の男性課長が自らの希望で、4段階下の「主任」まで降任するという前例のない人事がありました。月収で20万円以上、退職金で数百万円減ることになります。
都議会や組合対策などで夜遅くまで仕事をこなしていただけに気になるのは自ら望んだ降任の理由です。懲罰や大きな病気が原因でもなく、上司や同僚たちも驚きを隠し切れません。ただ、長く一線で働くうちに仕事や人間関係などで、少しずつストレスをため込んでいったことも事実のようです。
一般論ですが、ストレスは鬱(うつ)病の引き金になるケースが多く、10年連続で3万人を超えた自殺者の原因の約2割に上るほど深刻化しているようです。
課長は現在、自宅近くの小学校で事務をしています。キャリアを捨てた後悔はないのか聞いてみました。
すると「何より笑って話ができるようになりました」と照れ笑い。都庁式スローライフの勧めといったところでしょうか。
じつは私も先の3月議会で、労務管理について以下のような一般質問を!
近年どの自治体でも同じでしょうが、労働環境に閉塞感が感じられます。感覚的には現場を改善したいと思っても、公務員制度の中では困難なのが現実です。能力があっても、年功序列に阻まれるケースや、逆に能力とは別に年数で自動的に昇進し、職責がふえることへの抵抗もあると思います。年齢にかかわらず、その仕事に最適な人間に権限が移譲され、個人の能力が100%以上発揮できる環境を整える、そして正当な評価をする。また、自分の職責が全うできないとすれば、降格を申し出、多少給与は下がっても、能力に合った職務に従事する、こういう体系にシフトしなければ、労働意欲は衰退し、モチベーションは上がりません。首長の裁量で、就業規則をフレキシブルに変更しなければ、組織の活性化はできません。放っておけば、最終的には市民サービスにはね返ります。そこで、現在の労務管理についてお尋ねします。という内容です。
興味深く調べていくと、職員が自ら希望して降任する「希望降任制度」を導入する自治体が相次いでいます。ネット上で「希望降任制度」を検索すると、かなりの自治体でヒットするのには驚きました。
なぜ自ら「降格」を望むのかといえば、「ポストが上がると職務と責任が」 「心身の状況が芳しくない」「家庭の事情」などの理由があげられます。当たり前の話ですが、管理職になれば、責任や判断を多く求められ、職責に応じた対応を求められます。
地位や給与は下がっても、適性や能力に応じた仕事をこなす生き方に、価値を見出すことは現代社会において間違いとは思えません。公務員の場合、事件でも起こさない限り免職は考えづらいため、特殊なケースといえますが、降格すればその分負担は減るわけで、ある意味わかりやすい制度だと思います。
公立学校の教育現場ではしばしば見受けられますが、なかでも教頭から教諭に降格する例が突出して多いようです。個々の事情はそれぞれですが、この制度があれば利用したい方もいるのではと推測しますが、いかがでしょうか。
しかし民間企業に置き換えると、自らの希望で降格を申し出る社員は、まずありえません。肩をたたかれるか、居場所がなくなるのが関の山で、これが一般的な会社組織であると思えます。
「希望降任制度」は公務員の雇用が守られるという前提があっての制度だと思いますが、議会対策や重要政策を担当する重圧より、気楽な方が労働意欲や生産性が向上することなどが考えられます。
長くなりましたが、“心の病”が減らない以上、能力に関係なく年功序列で昇進する人事システムよりも、降任と昇任は本人の意思を最大限尊重し、いい人材は積極的に登用できる仕組みを取り入れ、組織を活性化できればと考えております。
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